地域元気活動

地域・元気活動紹介

2020/03/23

ひとり親家庭の子供たちに外遊びの体験を〜『里山自然教室』(藤枝市)

 『里山自然教室』は藤枝市「みなみっこ児童クラブ」の補助指導員をされている切畑さんたちが昨年の春に立ち上げ、ちょうど一年を迎えた団体です。子供たちを見る中で感じていた、母子家庭の子供たちにお父さんとするような遊び体験をさせてあげられたら…という想いが発端になっています。指導員3名に男女一人づつの協力者を加えた5名でスタートしましたが、更に男性1名、女性3名が加わって9名になり、女子児童への配慮もしやすい態勢になってきました。

ひとり親(特に母子家庭)の子供達に対し、里山や河川を活用した、普段できないハイキンク゛・トレラン・水辺の遊び・石や竹などを使った工作を通して健全育成の手助けをする

という目的に沿い、活動はメンバーの得意分野を活かします。

池谷さん(左)、代表の切畑さん(中)、森さん(右)池谷さん(左)、代表の切畑さん(中)、森さん(右)


 児童クラブは4月から新入生が入るため、定員を超えると、高学年で優先順位の低い順に卒業してもらうことになります。今回はその対象児童の卒業ハイキングを兼ね、計画されました。
 
 始めは3月15日を予定したのですが、2月末からのコロナウイルス対応で行動制限が掛かり、変更された3月20日(春分の日)に都合のついたのは一組だけで、卒業児童も残念ながら不参加となってしまいましたが、市内の蓮華寺池公園から清水寺までの5キロほどを歩くハイキングが実施されました。
 
 里山のトレランやマラソン経験豊富な切畑勝さん(66歳)を先導に、ボーイスカウト経験者の池谷政志さん(64歳)が後ろに付き、お母さんの体力を考慮してゴールの清水寺には森知年さん(62歳)が車で先回りし、待機してくれます。

まずは頂上の古墳広場へまずは頂上の古墳広場へ広場から見えた富士山の姿広場から見えた富士山の姿


焼津から藤枝までの街が一望焼津から藤枝までの街が一望


 午前10時過ぎにスタート。多くの子供たちや市民が行き交う池の周りから、まずは頂上の古墳広場を目指します。上り坂が続くまだ1キロにも満たないあたりで、5年生のT君から少し弱音が漏れ始めますが、普段から接している切畑さんたちの上手な対応で楽しく気分を盛り上げていきます。
 コースが分かれる箇所に来ると、「どっちを行く?」と必ずT君に選択を任せます。なだらかな坂道ではない階段のコースを選ぶと、お母さんからは「えー、そっち?きついよ。」と、心配とため息混じりの声が掛かりますが、調子の乗ってきたT君はどんどん先へ進み、途中途中でお母さんを待つ余裕が出てきました。
 
 到着した頂上の古墳広場では、昨夜の雨と朝からの強風で、めったに出会えないほどの綺麗な富士山と、眼下に広がる街や海の美しいご褒美のような景色が見られました。



いよいよ山道にいよいよ山道にこの太さなら抱えられる?この太さなら抱えられる?


 ここからは山道らしい山道を歩きながら清水寺へ向かいます。両側に竹林や木々が茂ってはいますが、きちんと管理され歩きやすい道です。むしろ今までの舗装された道よりも、ふかふかして足にやさしく、T君もお母さんも楽しい気分で歩いている様子が伝わってきます。
 

竹の新旧の見分けは節の黒さを見れば分かるそう竹の新旧の見分けは節の黒さを見れば分かるそう水分補給の場所からもきれいな富士山水分補給の場所からもきれいな富士山


 所どころで切畑さんが立ち止まり植物の解説をしてくれるので、そこでひと呼吸入れることができ、景色の開けた場所での水分補給時には一口サイズのおやつを用意するこころ配りも。

地表に太い根が沢山浮き出た急な坂道地表に太い根が沢山浮き出た急な坂道清水寺に無事到着清水寺に無事到着


最後に石段を駆け上って・・最後に石段を駆け上って・・お参りお参り


 
 急な下り道やしんどい上り坂を声かけ合いながら、歩き始めて2時間ほどで清水寺に無事ゴール。最後はお寺の石段を駆け上ってお参りをし、皆でおにぎりの昼食タイムです。
 清々しい疲れの中、美味しいおにぎりと、たくさんのおやつや温かいコーヒーの差し入れで、お喋りも弾みます。来月以降の参加も促し、ゆっくりした後、車で蓮華寺池公園まで送って頂き、手を振って笑顔の解散となりました。

 今後もレベルアップしたコースや夏の川遊びなど、毎月の実施を目指しています。なるべく親子で参加してもらいたいのは、家に帰ってからも共有体験が話題になるから。ただ、忙しく働くお母さんたちのスケジュールを合わせたり、スタッフの都合や天気も合わせると、思うほどの参加者が得られない難しさもあり、募集の方法など模索中です。が、まずは同クラブ内の対象となる子供たちに向けた声掛けを増やし、徐々に地域やスタッフも拡大していきたいそうです。
 
 メンバーの皆さんは全くの手弁当ボランティアですが、「考えたことを形にできるし、何より自分たちが楽しい」と満面の笑みでおっしゃいます。「卒業して大きくなった子供たちが、いずれスタッフに加わってくれるのでは?」と投げかけると、「そうなってくれたらこんなに嬉しいことはない。それが夢ですね。」という言葉が返ってきました。
 帰宅後のお母さんからは、「ゲームよりめちゃ楽しかった‼」というT君の言葉を伝えるお礼のメールが入ったそうです!
 
 ひとり親でも一生懸命子育てをされている家庭の子供さんたちが、少しでも楽しい有意義な経験ができるよう、そしてお母さん(お父さん)にも気分転換になる解放された時間を過ごしてもらえるよう、シニアの皆さんの力を出し合って手助けできれば…と心から思います。
 地域ごとにそんなグループができたら心強く、楽しそうです。里山自然教室のメンバー皆さんには、これから行動する人たちの先導役に、是非なって頂きたいと思いました。


志太榛北地区担当特派員   増田昌江
 

 


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